12歳でモーニング娘。としてデビューするまで、広島で生まれ育った鞘師里保さん。26歳になった彼女はいま、表現者として様々な経験を経て、唯一無二な存在感を放つ。ニューヨーク留学を経てたどり着いた、本当の自分らしさ――それは細部へのこだわりとイノベーションを通し、唯一無二のブランドとして世界中の人々に愛される「Onitsuka Tiger」と「CASETiFY」のブランドアティチュードと共鳴する。自分らしさをアップデートする、新しいエッセンスを求めてショップクルーズ!
- Photo
- Kisshomaru Shimamura
- Styling
- Daisuke Fujimoto
- Hair&Make
- Yuina Iwata
- Text
- Hisako Yamazaki
- Edit
- RIDE Inc.
生誕75周年。
世界で愛される「Onitsuka Tiger」
「Onitsuka Tiger」は、1949年創業。技術力とコンフォートを追求し、世界に認められる革新的なファッションブランドへと成長。アーカイブをアレンジしたヘリテージスタイルや、ハイエンドなモードスタイルを展開し、変革を続けている。
1966年にオリンピック メキシコ大会に向けて開発された「MEXICO 66」は、オニツカタイガーストライプを初めて起用したブランドの顔となるアイコニックな一足。鞘師里保さんが履いているスニーカーは、1960年代アーカイブの要素を取り入れながら現代のファッションに合わせて再構築されたデザインの「MEXICO 66(PEACOAT/GUAVA)」。上質なレザーを纏ったスタイリッシュなシルエットで、ストリートカジュアルな装いからモードまで様々なスタイルにフィットするモデルとなっている。
「私の場合は悲しいときも、燃えているときも、
“青い炎”みたいなイメージ」
「履いていないみたいに軽くて、本当に歩きやすい!」と、ショップを歩き回りながら鞘師さんが感嘆したスニーカーは「MEXICO 66 SD(BIRCH/BEET JUICE)」。オニツカタイガーストライプ、薄底スタイル、かかとのクロスパーツなどアイコニックな「MEXICO 66」のエッセンスを継承しながら、現代風に再構築されたデザインに。上質で柔らかなレザーは足にしっとりとフィットし、長時間の使用でも快適な履き心地を提供されるように設計されている。ワインレッドとスカイブルーが組み合わされたヴィンテージのような風合いを醸し出すカラーリングは、奇しくも鞘師さんの“心”の色とリンクする。
「この秋、このスニーカーにあるようなブラウンと赤ワインが混ざったような色合いが気になっています。自分自身を色にたとえると、かつてのメンバーカラーの“赤”と言いたいところではあるのですが……。確かに、赤は自分のキャラクターを何かひとつを象徴している色だと思うのですが、本当のパーソナルな色は青。青の濃淡が日によって異なるというようなイメージです。一般的に、悲しみを表す色は青系、心が燃えているときは赤系を想像すると思うのですが、私の場合は悲しいときも、燃えているときも、“青い炎”みたいなイメージがあって。自分の性格を分析してみると、何かすごく矛盾した要素を両方持っている、面倒臭い人間だなって思うんです。たとえば人と喋るのは大好きだけれども、一人でいたい。海外を旅するのは大好きだけれど、日本にいるなら家にいたいとか(笑)。華やかな場所でパフォーマンスをするのは大好きだけれど、ものすごく人見知りだったり……相反する要素をどちらも強く持っているんです。だからときどき、自分で自分の扱いに困っています。でも不思議とステージに立つと、人格が変わるんですよ。自分の中でスイッチが入って、『オレを見ろ!』みたいな気持ちになることがあって(笑)。その感覚は、仕事を始めた小学6年生ぐらいのときから。ダンスをしている自分と、普段の自分が違う人格だなって。たぶん日常的に心のなかで憮然としている何かを、ステージの上で昇華しているのだと思います」
鞘師さんが手にする鮮やかなピンクのスニーカーは、1970年代に開発された陸上スパイクシューズからインスピレーションされた「SERRANO(PINK RAVE/CREAM)」。優れたクッション性で、いくら歩いても疲れない。タウンユースに最適な一足だ。
お気に入りのスニーカーを合わせて
スタイルをモダンにアップデート
“古今東西”をコンセプトにしたショップは、ヴィンテージ感と未来感、東洋と西洋をミックスさせた「Onitsuka Tiger」ならではのイメージを発信。シューズやアパレル、バッグやアクセサリーのほか、NIPPON MADEのシューズも豊富に揃う。オリジナルの虎のモチーフを刺繍したキャンバスバッグやキャップのほか、2体組み合わせた見返り虎が刺繍されたTシャツなどユニセックスのファッションアイテムは、スニーカーに合わせてコーディネートを楽しみたい。
この秋、注目したいモデルは「DELECITY L」。チャンキーな厚底ソールが特徴的な人気の「DELECITY」の雰囲気はそのままに、よりスマートなシルエットへとアップデートされた。クラシックなコートシューズのレガシーを受け継ぐタイムレスなデザインは、レザーとスウェードを組み合わせることで、より大人っぽく洗練されたファッションに合わせやすい一足となっている。
Tシャツ×デニムなどカジュアルなスタイルをするときに、「Onitsuka Tiger」のワインレッド×ベージュのスニーカーをアクセントにして、プライベートで楽しんでいると教えてくれた鞘師さん。表現者として多方面で活躍する、彼女の感性を刺激した忘れられない瞬間について訊いてみた。
「ニューヨークに留学していたときに観に行ったブロードウェイでアラジンのミュージカルがはじまる前――その幕が開く1分前に、私ひとりだけ号泣してしまったことがあるんです。開幕前の緊張感が漂う張り詰めた空気感をはじめ、演者の方たちが観客を楽しませようとする心。『いろいろ乗り越えて、やっとここに立っている人たちがいるんだ』など、この舞台に立つまでの演者さんたちの大変さ、また彼らのパフォーマンスを楽しみに受け止めに来ている観客の人の心……幕が開ける前にいろいろ考えていたら、ワーッと感極まってしまって。そういう人の熱意や空気感、感覚的な部分で感性が刺激されることが多いなって思います」
17歳でモーニング娘。を卒業
ニューヨーク留学を経て学んだこと
モーニング娘。では絶対的エースと呼ばれ、チームを牽引した鞘師さんは、17歳という人気絶頂期にグループを卒業。その後、本格的にダンスを学ぶためにニューヨークへ留学した。モーニング娘。に新しい風を吹き込んだといっても過言ではない彼女の卒業は、驚きと惜しまれる声に包まれた。
「グループを辞めたとき、今の仕事に復帰する気持ちはなかったんです。ダンスをしている自分がいちばん生き生きしている――これだけは間違いなかったので、ニューヨークでダンスの勉強をしたいなと思って。海外に出るまでの私は、自分の行動の正解が“これだけしかない”という、すごく狭い考えを持っていた人だったんです。『あんなことをしたい』と思っても、『でも、私には許されないんだろうな』と……なんか、そんなふうに思ってしまうところがあって。だけど、ニューヨークに住んで現地の人とコミュニケーションをとってみると、ファッションをはじめ自己表現がとても自由な彼らを見て、『素敵だな』と思ったんです。ダンスのレッスンでも、先生が教えた通りの型で踊っている人がほとんどいなくて。それでいて、みんなかっこいいし、とにかく楽しそうで。何かに“合わせる”と言う気持ちより、『ただ、そこに存在していいんだ』みたいな気持ちになれて。自分自身の守るべきところは守りつつも、表現することを怠らないんです。そういう生き方を学べたことは、とても大きな体験でした」
- ショップ名
- Onitsuka Tiger
- フロア
- 広島PARCO 本館 1F
- 電話番号
- 082-245-5166
- 公式SNS
- Instagram(@onitsukatigerjp)
- その他店舗
- 札幌PARCO、池袋PARCO、PARCO_ya上野、福岡PARCO