CONCEPT
Believe It or Not!
テクノロジーの進化とともに、
想像することが、なんでも創造できる、
とても奇妙で、とても楽しい時代。
目の前に見えるのは、現実?空想?
自分ならではの、
すばらしい“リアリティ”を創造してみよう。
それは、あなたの想像力次第です。
SPRING
Chapter 1. SPRING SEASON
“SMART HOME”
彼らはロボット? それとも人間?
私たちのデバイスは、日に日に賢く便利になっている。
どんどん進化を続けたそれらは、
だんだんと人間のかたちを帯びてくる。
それらはロボットなのか?
それとも、彼らは人間なのか?
いきいきと働く、彼らの世界をのぞいてみよう。
STAFF
Max Siedentopf
- マックス・ジーデントップ -
1991年生まれ。映像、写真、彫刻、クリエイティブディレクションなど、あらゆる分野で活動するコンセプチュアルアーティスト。
2019年よりGUCCIクリエイティブコラボレーターを務め、オンラインスペース「GUCCI VAULT」のネーミングから全体ディレクションまでを担当。
2021年、GUCCIの2020年春夏キャンペーン「#ACCIDENTALINFLUENCER」が、ファッションメディア『THE IMPRESSION』のベストデジタルファッションキャンペーンに選ばれる。
ミュージックビデオの監督も手がけ、Gommiの「Psychosis」はベルリン・ミュージック・ビデオアワードで「Most Bizarre Video」を受賞。2023年には、キッズチャンネル「Nickelodeon」のブランドキャンペーンの監督を手がけエミー賞を受賞。
自身が創設した季刊のアート誌『ORDINARY』が、世界中のインディペンデントな出版社を称える「The Stack Awards」にて最優秀アートディレクション賞を受賞。
欧州の非営利シンクタンク「Friends Of Europe」の欧州委員会により、40歳以下のヨーロッパの若き才能46人のひとりとしてノミネートされる。
PAGE
1981年、ニック・ペイジとニック・ロイクロフトによって立ち上げられたポルトガル・リスボンに拠点を置くプロダクション。コマーシャルからドラマ、映画まで、幅広くプロデュースを手がける。2024年には、本キャンペーンと同じ撮影地ポルトガル・トマールで撮影したNetflix映画『ダムセル/運命を招きし者』の配信が控えている。
Director & Photographer: Max Siedentopf
Director of Photography: Andre Szankowski 1st Assistant Camera: Silvia Diogo 2nd Assistant Camera: Antonio Silva Digital Imaging Technician: Filipe Palha
1st Assistant Photo: Henry Gorse 2nd Assistant Photo: Hugo Silva
Stylist: Isabel Carmona 1st Stylist Assistant: India José De Mello 2nd Stylist Assistant: Susana Jones Hair Stylist: Edgar Venâncio Hair Stylist Assistant: Jose Pedro Mota Make-Up Artist: Antonia Rosa Make-Up Artist Assistant: Joana Lopes
Art Director: Francisco Oliveira Props Stylist: Adelia Azedo Stand By Props: Luis Marchante 1st Art Dept. Assistant: David Paredes 2nd Art Dept. Assistant: Nuno Pinheiro 3rd Art Dept. Assistant: João Albuquerque
Actors: Afonso Peixoto, Catarina Tenzin, Laki, Leonor Carneiro, Lucas Soeiro, Mel, Patricia Sousa
Talent Agent: João Venda Matias Agency: Karacyer
Gaffer: Pedro Gomes Spark: Luis Miguel Serrano, Pedro Silva Genny Operator: Victor Borges Key Grip: Paulo Miguel Grip: José Alves, Rui Edgar
Clay Animation: Alistair Nicholls Music: Nicko Franklin
1st Assistant Director: João Cysneiros 2nd Assistant Director: Vanessa Patricio
Driver: Nuno O'niell, Marta Vasconcelos, Naima Lili Unit Manager: Sophie Schemilt Catering: Sweet Cherry Motorhome: GC Sport
Production: PAGE
Executive Producer: Nick Page Line Producer: Nick Roycroft Production Manager: Christian Page
Costume:
[Spring] Alexandra Moura, Constança Entrudo
[Summer] Alexandra Moura, Dino Alves, Sun Woo
[Autumn] Alexandra Moura, Alexandra Moura (Casaco), Dino Alves, Diogo Mestre
[Winter] Diogo Mestre, Faye Simister, Sun Woo
Produced by RCKT/Rocket Company*, PARCO
INTERVIEW
- 「Believe it or not!」というコピーにたどりついた経緯は? また、そこにどんな思いを込めていますか?
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事実とフィクションの境界が薄れつつある今の状況から、インスピレーションを受けました。今日、フィクションとノンフィクション、真実と虚偽の境界はますます曖昧になってきています。このキャンペーンでは、刻々と変化する不条理な風景が描かれ、観る人はその不条理を受け入れるよう促されます。拡張された現実がフィクションと交差し、想像しうるすべてのことが実現可能である、新しい世界が描かれています。
AIや拡張現実が発達したこの時代、私たちはちょうどデジタルの世界と物理的な世界が交わる真っただ中にます。それが魅力的なことだと感じてほしいと思いました。 - 事実とフィクション、真実と虚偽の境界線が曖昧になっていると感じるのは、どんな時ですか?
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いたるところで感じます。例えば、ニュースはなにが本物でなにがフェイクなのかがわからなくなり、人間とAIを区別することもどんどん難しくなっています。それと同時に、企業は現実を模倣する仮想現実を構築していますよね。
- シーズンごとに違ったテーマを設定しています。それぞれのテーマはどのように決めましたか?
-
各シーズンとも、フィジカルなものを祝福しながら、デジタル化した未来を受け入れ、事実とフィクションの区別が難しい複合現実を歓迎しようという、ということに焦点を当てています。未来的なものだけど、実はすでに私たちの日常生活の一部になっているものをテーマにしたかったんです。
例えば、SPRINGのストーリーでは、AIを搭載したスマート家電やロボティクスが、モデルたちと融合する世界を描きました。我々が持っているデバイスが賢くになるにつれて、それらはだんだんと人間のかたちを帯びてくるのです。 - ユニークで素敵なシーンやアイデアがたくさんあります。これらのアイデアは、どのようにして思いついたのでしょうか?
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まず、それぞれの季節に合った楽しいシナリオを考えて、普段の制作でも盛り込んでいる、シュルレアリスムと驚きの要素をそこに加えたいと思いました。
日常を不条理に描くアーティスト、エルヴィン・ヴルムや、ダグラス・アダムスのSF小説『銀河ヒッチハイク・ガイド』など、シュールで不条理だけど、楽しい未来を描くような作品にインスピレーションを受けています。 - 最後に、このキャンペーンを観る方にメッセージをお願いします。
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事実とフィクション、現実と想像が融合していくこの世の中で、このキャンペーンを機に、あなたならではのすばらしい“リアリティ”を創造してみてください。それは、あなたの想像力次第です。
現実とフィクションがシームレスに融合すると、境界線が溶けて差異がなくなり、何が本物であるかを見分けることが難しくなります。
このキャンペーンを通じて、私たちは思索に満ちた旅に乗り出し、この時代における真実の本質的なあり方について疑問を投げかけられます。日常と非日常が絡み合い、現実と非現実の区別が謎めき、そして魅惑的で楽しい新境地を、パルコとともに探索してみましょう。
「Believe it or not!」は、私たちを新しい世界の驚異にいざないます。その世界には、私たちの限られた創造力を超えた、無限の想像力が広がっているのです。
結局のところ、どこが現実の始まりで、どこが現実の終わりなのかは誰にもわからない。どちらの世界も楽しみましょう!