変化と挑戦のときだからこそ、希望と喜びを力強く描きだすことが、今の私たちにとって本当に価値があることだと思いました。今回、私たちが表現したのは、人々の気持ちに寄りそい、高揚させる心のつながりや友情、自由と喜びを描いた物語です。
自由なクリエイティビティを祝福することを通じ、パルコの持つ熱狂的で楽しさに満ちたスピリットを体現する、大胆で明るいビジュアルを、未来へ向けてつくりたいと思いました。
重力に逆らい、空を舞う風船。祝祭のシンボルでもある風船からインスピレーションを受けて、モデルが風船でできた奇妙な相棒と楽しげにたわむれる姿を描きたいと考えました。
デザイナーであるギャレスのリミットのない想像力、写真家ジョニーのユーモアにあふれた力強いビジョン、彼らのクリエイティビティとの調和が、この物語を完璧に描き出してくれたと思っています。
パルコには素晴らしいクリエイティブの歴史があり、その一部になれたことを光栄に思っています。ニューヨークで行われる感謝祭のパレードの巨大な空気人形からインスピレーションを受けていたのですが、今回の物語はそれを現代的に解釈し、アップデートしたものです。デザイナーであるギャレスが描いた空想の友人たちが、巨大な空気人形として命を吹き込まれていく様子は圧巻で、夢のように感じました。
12月のロンドンでの撮影は大変な面もありましたが、奇跡的に天候にも恵まれ、多くの人の協力もあり大成功だったと思います。
季節を表すユニークな主人公や人間よりもはるかに大きなキャラクターを生み出すというプロセスは、私にとって今まで経験したことがないものでしたが、このプロジェクトの核となるスピリットは、最初からはっきりとクリアなものでした。自由奔放な衣装を着たモデルたち、命を吹き込まれた活き活きとしたキャラクターの姿は、私の記憶に強く鮮やかに刻まれ、とても大切な思い出になりました。不思議なプロポーションに膨らんでいく空想の友人たちを目の当たりにするのは、撮影現場での喜びのひとつでした。
今回の物語を形にする機会を与えてくれたパルコ、ジェイミー、ジョニーに感謝するとともに、空気人形に命を吹き込んでくれた職人たちのチーム、撮影に関わったすべての人たちへ感謝しています。